column コラム
車止めの特徴と種類について
道路、公園、店舗や公共施設など、街を歩くと様々な場所で見かける車止め。一口に車止めと言っても、用途によって様々な種類があるのをご存知でしょうか。
サンポールは、1970年に旗ポールメーカーとして創業し、1983年に車止め業界に参入して以来、旗ポールと車止めの専業メーカーとして数多くの製品を開発してきました。
本コラムでは、サンポールが製造する車止めの主なラインナップと特徴を紹介していきます。
目次
車止めとは
一般的に「車止め」と呼ばれるものは次の3種類があります。
①車止めポール:車道と歩道の間や敷地の境界などにおいて、車の進入を抑止するためのポール。
②車止めブロック:駐車場において、停車位置の目安となり車が区画からはみ出さないようにタイヤを止めるブロック。別名タイヤ止め。
③鉄道の車止め:停止位置を超えた鉄道車両を止めるため、線路の終端に設置される装置。
ここでは、①の車止めポールについて解説していきます。
ちなみに弊社製品の車止めは、ブランド名の「サンバリカー(SUNBARICAR)」とも呼ばれています。
車止めの目的
車止めとは、名前の通り車を進入させないよう止めるものですが、敷地内への人の進入を抑止する目的でも使われています。
元々は「ここから先は車で入ってはいけません」と視覚的に進入を抑止する目的でした。しかし近年アクセルとブレーキの踏み間違いなどによる衝突事故が社会問題化していることを受け、物理的に車の衝突を受け止める頑丈な車止めも開発されています。
車止め設置のメリットと推奨設置場所
車止めを設置することによるメリット及びその推奨設置場所は次の通りです。
自動車・バイク・自転車・人を敷地に進入させない
公園、駐車場、施設などの出入口、駐車場や敷地の外周、建築外構など
車止めの間にクサリを張ることで、人の進入を防ぐこともできます。
歩車道分離(歩行者の安全確保)
歩道と車道の間
違法駐車の防止
店舗・マンション・戸建て住宅の敷地内や駐車場など
敷地を囲う、建築外構
フェンス代わりに使うことが可能
操作ミス等による車の衝突から人を守る
交差点付近、店舗や建物の前、建物と駐車場の間など
操作ミス等による車(フォークリフト・台車含む)の衝突から建物や設備を守る
店舗や建物の前、建物と駐車場の間、柱や樋の前、EV充電器の前、工場や倉庫の搬入口など
車止めの種類
車止めは機能・形状・材質などの違いによって数多くの種類がありますが、大きく分けるとリフター、ピラー、アーチ、ボラード、擬石ボラード、ガードコーンの6種類です。
これより、それぞれの種類について詳しく解説していきます。
リフター
リフターは本体を地中に収納できる車止めで、「上下式車止め」とも言います。
材質は主にステンレスですが、一部アルミ製もあります。パイプ径は細いものから太いものまで様々です。
上下操作は一人で簡単に行うことができ、地中から本体を引き上げた後は勝手に収納されないよう施錠可能です。
本体にクサリが内蔵されたタイプでは、リフター同士でクサリを張ることで人の進入も抑止することができます。
施設の出入口や店舗の駐車場など、車止めの設置(営業時間外は引き上げる)と取り外し(営業中は地中に収納)を頻繁に行う場所に適しています。普段は引き上げたままにしておき、イベントや緊急時のみ収納する使い方もできます。取り外した際の収納場所を別に用意する必要もありません。
戸建ての駐車場にリフターを設置して違法駐車対策をする使い方もできます。
また、車がぶつかるなどして曲がった際、基礎工事をせず本体ポールのみの交換で修繕できる点も大きな特長です。
ピラー
ピラーは単柱型の車止めです。リフターとは違い、地中に収納することはできません。
材質は主にスチールまたはステンレスの丸パイプで、一部アルミ製や角パイプ・フラットバーを用いた製品もあります。スチール製は主に黄色・白色・茶色・黄黒の縞模様のいずれかに塗装されています。パイプ径・高さと施工タイプのバリエーションが豊富です。
主な設置場所は、駐車場や敷地の境界、歩道と車道の境界などです。
パイプ径の大きいものは人や建物をガードする目的で使われることも多いです。例えば工場や倉庫では、貨物車両やフォークリフトが建物を傷つけないように搬入口にピラーを設置することよくがあります。
アクセルとブレーキの踏み間違いなどによる事故の被害を軽減させるため、交差点やスーパー・コンビニ等の建物と駐車場の間にピラーを設置する例も増えてきています。
アーチ
アーチは名前の通りアーチ型の車止めで、「門型」や「U字型」と呼ばれることもあります。
主にスチールまたはステンレスの丸パイプを曲げて製作されており、一部アルミ製や角パイプ・フラットバーを用いた製品もあります。スチール製は主に黄色・白色・茶色・赤白の縞模様のいずれかに塗装されています。
また、アーチには横桟があるタイプとないタイプがあります。横桟があるタイプは、子どもが下をくぐり抜けるのを防いだり、柵やフェンスのような目的で使ったりすることが可能です。
その他パイプ径・高さ・幅と施工タイプのバリエーションが豊富です。
公園の入り口でよく使われています。
ピラーと同様に、アクセルとブレーキの踏み間違いなどによる事故対策として商業施設の建物と駐車場の間に設置する例が近年増えてきています。
ステンレス製のアーチに小鳥がのった「ピコリーノ」やカエルが付いた「KAERUシリーズ」の他、
建物の角などの保護によく使われるコーナーアーチや、案内や注意喚起のできるサイン看板付のアーチもあります。
ボラード
ボラードは単柱型の車止めの内、ピラーと比較して意匠性があるものを指します。
建築外構や駅前広場、歩道と車道の境界に使われることが多いです。
近年増えている「ほこみち」整備においても、歩車道分離の目的でボラードが使われることがあります。
※ほこみち:令和2年に創設された「歩行者利便増進道路」制度の通称。ベンチ・テーブルの設置やイベント開催がしやすくなるなど、街の賑わい創出のために道路を「通行」以外の目的で柔軟に利用できるようにする内容です。
材質はアルミ、スチール、ステンレス等の金属製丸パイプで、中には角パイプ、フラットバーを使った製品もあります。金属以外ではプラスチック、ゴム、ウレタンなどの樹脂を使った製品があり、一部は環境に配慮したリサイクル素材でできています。
色はブラウン、シルバー、グレーの塗装やりん酸亜鉛メッキ処理など様々な種類があり、パイプ径や施工タイプにもバリエーションがあります。
太陽光で蓄電し、頭部のLEDを発光させるソーラーLEDボラードもあります。注意喚起や誘導灯として使われています。
ガードコーン
ガードコーンは、人や車が衝突してもダメージを与えにくいやわらかいウレタン素材性の車止めです。
主に道路上で車線誘導標や視線誘導標として使われます。
色はオレンジ、グリーン、茶色の3種類あります。パイプ径はφ60とφ80の2種類あり、施工タイプや高さのバリエーションが豊富です。
力を加えると簡単に曲がってしまうため、人が寄りかかる恐れのある歩道には適していません。
歩道に使う場合は、寄りかかっても簡単には曲がらない剛性を高めた製品がおすすめです。
擬石ボラード
擬石ボラードはコンクリートに天然石を混ぜ石に似せて作った車止めです。
主に公園や高速道路のサービスエリアで使われます。形状や太さにバリエーションがあります。
リサイクルプラスチックを材料とする、見た目は擬石ながら軽量で低コストの擬石風プラスチックボラードもあります。
特注品もオーダー可能
サンポールでは車止めの特注品製作も受け付けております。
既製品の車止めは比較的短納期かつ安価で提供できる反面、お客様の持つ様々なニーズ(設置場所や用途)全てに対応することは難しいです。一方特注品であれば、細かなニーズに応じた車止めを製作することが可能です。
特注品として多い事例は、既製品にない高さや幅(特寸)、既製品にない塗装(特注色)や表面仕上げにすることです。それ以外にも数多くの特注品を手がけた実績があります。
また、チェーンストアに対する独自規格の特注品製作も行っております。
お困りごとがございましたらお気軽にご相談ください。
特注事例:農業用水路の転落防止柵として使われるアーチ
特注事例:特産品の美濃焼を頭部にはめ込んだボラード(岐阜県 土岐市駅前ロータリー)
車止めの設置方法
車止めの設置には施工工事が必要です。
工事はサンポールでは行っておらず、全国の工事業者様・交通安全施設業者様・フェンス工事業者様・建築外構工事業者様が主に行います。
施工工事をご検討の方はお気軽にお問い合わせください。
車止めの購入方法
サンポールでは直接販売は行っておりません。
車止めの購入をご検討の方は、販売店様を紹介しますのでお気軽にお問い合わせください。
ネット販売でもご購入いただけます。(弊社直営店はございませんので、大手ECサイトや販売店様の運営店舗による間接販売となります)
車止めに関する相談はサンポールへ
このように、サンポールでは車止めの専門メーカーとして数多くの製品を取り扱っています。
道路や店舗、公共施設だけではなく、個人宅の違法駐車対策などでも車止めをご活用いただけます。
何かお困りごとがありましたらお気軽にお問い合わせください。